太陽*3の小説「野望戦隊ラムズマン2」
ぷにその17「暖かさに包まれた日」(最終回)4/4 2008/11/01 22:26
太陽*3さん (27) の投稿
「そう、ゆかりんは帰っちゃったんだ」
ゆかりはこなみとタカシに、ゆかりんは実家に帰ったと告げた。そして、とこたんも。
「またオーディションを一緒に頑張ろうって言おうと思ってたのに」
「え、こなみちゃん、お父さんやお母さんに許して貰えたの?」
「どうせ無理だから、やってみなさいって」
「そっか、良かったね」
ゆかりには、こなみの笑顔が嬉しかった。
(ゆかりんの分まで、頑張って欲しいな)
「せっかく友達になれたのに、淋しいよな」
タカシがなんとなく照れた感じで頭をかいた。
「ゆかりんは不器用でボケ気味だったけど」
「何ですって?」
「な、何でお姉さんが怒るのさ?」
「え、いや、まぁ、親戚だから」
「でも、そこらへんが守ってあげたくなったりする子だったな。それと、とこたん。何ていうか、いい子だったんだけど、素直じゃないっていうか、人との付き合い方が分からないって感じだったな。もっと自分を出していいと思う。ちぇ、こんなセリフ、とこたんがいなくなる前に言えば良かった」
またまた照れるタカシ。
「・・・・ありがとう」
笑顔でそう言った透子に、タカシ君は「何でお姉さんがお礼を言うのさ?」という顔で曖昧に会釈した。
「別れは済んだか、エリック」
「あぁ、済んだじょ」
リュックを背負ったウサギが二匹。
「ま、今回は僕の勝ちだな」
「なぜだじょ? ゆかりんの方が勝ったに決まってるじょ」
「何だと、透子の方が格好良かったじゃないか!」
ゆかりたちにマジックアイテムを授けたウサギたち。その理由は、何と「夏休みの宿題」のためだった。
魔法を使えない人間がいきなり魔法を使えるようになったら、どういう使い方をするか。それを観察するのが夏休みの宿題。結局、ゆかりたちは彼らの宿題の手伝いをさせられたというワケだ。
「透子の方が人間的に成長したぞ」
「それならゆかりんの方だじょ! 魔法はドジばっかりだったけど、それが結果的には良い方向に持っていけたんだから、ドラマになるじょ」
「馬鹿、そのドジも僕のお陰じゃないか!」
「ん? どうしてリチャードのお陰だじょ?」
「はっ」
口を抑え、いかにも怪しい雰囲気のチェック君だった。ゆかりは彼のバンダナの両端を摘むと、そのまま左右に引っ張った。
「ぐるしいでず」
「言わないと、息が止まるよ」
「助げで、言うがら」
チェックはゲホゲホ言いながら喉を押さえた。そんなに締めてないって、とゆかりは心の中で突っ込む。
「エリックの奴が失敗すればいいと思って、孫の手を偽物と入れ替えたんだ」
「なんだとっ!?」
ミズタマが怒ってチェック君の胸倉を掴む。
「じゃあ、ゆかりんの持っていたアレは何だ!?」
「『紛(まご)うの手』だ」
「ま、紛うの手だと!? あの『次は何が出るかな?』ってクイズ大会に使われる、念じたものに似て非なるアイテムが出るというあの『紛うの手』か!」
「て、ことはなに? ゆかりが下手っぴだったんじゃなくて、あのアイテムがそんな変なオモチャだったってわけ? ゆかりの精神力が低いとか、頭が悪いとか、そんなんじゃなかったのね? 透子のだけ本物だったんだよね? じゃあ何、ゆかり、思い切り損したじゃない! 透子ってば好きなもの一杯出して、ゆかりは役に立たないものばっかり! こら、まて!」
ゆかりに捕まっては命がないとばかりに、チェックはリュックを担いでスタコラと逃げて行った。
「うふふっ、またね、リチャード」
その姿を見て笑っている透子に、チェックが手を振り返す。
「じゃ、我輩もそろそろ行くじょ、ゆかりん」
「また来てよね、ミズタマ。待ってるから」
「ゆかりん・・・・」
「今度来る時は、本物の『魔法の孫の手』を持って来てね!」
「って、それが目当てか!」
ズッコケるミズタマ。
「だってゆかり、欲しいものがいっぱいあるんだもん!」
魔法少女ぷにぷにゆかりん 第1部 完
ゆかりはこなみとタカシに、ゆかりんは実家に帰ったと告げた。そして、とこたんも。
「またオーディションを一緒に頑張ろうって言おうと思ってたのに」
「え、こなみちゃん、お父さんやお母さんに許して貰えたの?」
「どうせ無理だから、やってみなさいって」
「そっか、良かったね」
ゆかりには、こなみの笑顔が嬉しかった。
(ゆかりんの分まで、頑張って欲しいな)
「せっかく友達になれたのに、淋しいよな」
タカシがなんとなく照れた感じで頭をかいた。
「ゆかりんは不器用でボケ気味だったけど」
「何ですって?」
「な、何でお姉さんが怒るのさ?」
「え、いや、まぁ、親戚だから」
「でも、そこらへんが守ってあげたくなったりする子だったな。それと、とこたん。何ていうか、いい子だったんだけど、素直じゃないっていうか、人との付き合い方が分からないって感じだったな。もっと自分を出していいと思う。ちぇ、こんなセリフ、とこたんがいなくなる前に言えば良かった」
またまた照れるタカシ。
「・・・・ありがとう」
笑顔でそう言った透子に、タカシ君は「何でお姉さんがお礼を言うのさ?」という顔で曖昧に会釈した。
「別れは済んだか、エリック」
「あぁ、済んだじょ」
リュックを背負ったウサギが二匹。
「ま、今回は僕の勝ちだな」
「なぜだじょ? ゆかりんの方が勝ったに決まってるじょ」
「何だと、透子の方が格好良かったじゃないか!」
ゆかりたちにマジックアイテムを授けたウサギたち。その理由は、何と「夏休みの宿題」のためだった。
魔法を使えない人間がいきなり魔法を使えるようになったら、どういう使い方をするか。それを観察するのが夏休みの宿題。結局、ゆかりたちは彼らの宿題の手伝いをさせられたというワケだ。
「透子の方が人間的に成長したぞ」
「それならゆかりんの方だじょ! 魔法はドジばっかりだったけど、それが結果的には良い方向に持っていけたんだから、ドラマになるじょ」
「馬鹿、そのドジも僕のお陰じゃないか!」
「ん? どうしてリチャードのお陰だじょ?」
「はっ」
口を抑え、いかにも怪しい雰囲気のチェック君だった。ゆかりは彼のバンダナの両端を摘むと、そのまま左右に引っ張った。
「ぐるしいでず」
「言わないと、息が止まるよ」
「助げで、言うがら」
チェックはゲホゲホ言いながら喉を押さえた。そんなに締めてないって、とゆかりは心の中で突っ込む。
「エリックの奴が失敗すればいいと思って、孫の手を偽物と入れ替えたんだ」
「なんだとっ!?」
ミズタマが怒ってチェック君の胸倉を掴む。
「じゃあ、ゆかりんの持っていたアレは何だ!?」
「『紛(まご)うの手』だ」
「ま、紛うの手だと!? あの『次は何が出るかな?』ってクイズ大会に使われる、念じたものに似て非なるアイテムが出るというあの『紛うの手』か!」
「て、ことはなに? ゆかりが下手っぴだったんじゃなくて、あのアイテムがそんな変なオモチャだったってわけ? ゆかりの精神力が低いとか、頭が悪いとか、そんなんじゃなかったのね? 透子のだけ本物だったんだよね? じゃあ何、ゆかり、思い切り損したじゃない! 透子ってば好きなもの一杯出して、ゆかりは役に立たないものばっかり! こら、まて!」
ゆかりに捕まっては命がないとばかりに、チェックはリュックを担いでスタコラと逃げて行った。
「うふふっ、またね、リチャード」
その姿を見て笑っている透子に、チェックが手を振り返す。
「じゃ、我輩もそろそろ行くじょ、ゆかりん」
「また来てよね、ミズタマ。待ってるから」
「ゆかりん・・・・」
「今度来る時は、本物の『魔法の孫の手』を持って来てね!」
「って、それが目当てか!」
ズッコケるミズタマ。
「だってゆかり、欲しいものがいっぱいあるんだもん!」
魔法少女ぷにぷにゆかりん 第1部 完
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