太陽*3の小説「野望戦隊ラムズマン2」

ぷにその17「暖かさに包まれた日」(最終回)1/4 2008/10/29 22:15

太陽*3さん (27) の投稿
太陽*3さん
(ゆかり、ゆかり)
 ・・・・お父さん?
(帰ってきてくれ、ゆかり。お父さんを一人にしないでくれ)
 お父さん、ゆかりね・・・・。
(お母さんが死んでから、お前だけが生きがいなんだよ)
 ごめんね、お父さん。ゆかりは、もう・・・・。

「ごめんなさい・・・・」
「お嬢ちゃん、お嬢ちゃん」
「んん・・・・透子、ゆかり、友達だから・・・・泣かないで・・・・」
「こら、風邪をひくぞ」
「ん~?」
 うっすら目を開けると、眩しい懐中電灯の明りがゆかりの目に飛び込んできた。
「うわっ」
「お嬢ちゃん、こんな時間に何をしてるんだい? 家出?」
「・・・・」
 寝ぼけ眼で声の主を見ると、どうやらお巡りさんのようだった。
「家はどこかな?」
「・・・・ゆかり、帰るとこ、ないの」

「ふあぁ・・・・」
「おはよう、ゆかりちゃん」
「あれ?」
(ここ、どこ? 狭くて暑くて、畳の匂い・・・・)
(そうか、夕べはお巡りさんに補導されて、交番に泊めて貰ったんだっけ)
「こんなもので悪いけど、朝御飯だ」
 枕元にはコンビニのサンドイッチが二つと飲み物が並んでいた。結局、昨日の夜は何も口にしていないゆかりだったので、それはとても美味しそうに見えた。
 気付くと、擦り剥いた膝には絆創膏が貼られていた。
「ありがとう・・・・」
「お家の人、心配してるよ。早く帰らないとね」
「・・・・」
「お家、おじさんに教えてくれるかな?」
「・・・・ないの」
「お母さんと喧嘩でもしたのかな?」
「ううん・・・・」
(帰るところ、ないんだよ・・・・)
「あの~」
 その時、交番に誰かが訪ねてきた。
「この子、捜してるんですけど・・・・」
(あれ? この声は・・・・透子?)
「あぁ、この子なら今起きたところだよ」
 お巡りさんは透子から受取った写真を見て、嬉しそうな声で言った。

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